5. 遺言で実現できることを知る -遺言作成の準備の仕方遺言の弁護士

5 遺言で実現できることを知る遺言作成の準備の仕方

遺言でそのようなことが実現できるのか?

法律上有効なのは遺言事項のみ

遺言に書いたことのうち、法律上の効力を持つのは、次の遺言事項(法定遺言事項)に限られます。つまり、遺言に法定遺言事項以外の事項を書いたとしても一般には無効であり、法的効力は生じません。

法定遺言事項
遺言事項







子の認知遺言者の死亡と同時に効力を生じる。
必ず遺言執行者が、その就任から10日以内に、認知に関する遺言の謄本を添付して、認知の届出をしなければならない。
未成年後見人の指定
未成年後見監督人の指定
未成年後見人・未成年後見監督人の指定をすること。
遺言者の他に親権者がいる場合はできない。







相続人の廃除
廃除の取消し
廃除によって相続権をなくすことができる。
必ず、遺言が効力を生じた後、遺言執行者が裁判所に請求しなければならない。廃除は相続人の死亡時に遡って効力を生ずる。
相続分の指定
または指定の委託
法定相続分と違う相続分を指定すること、それを第三者に依頼することができる。ただし、遺留分に反することができない。
遺産分割方法の指定
または指定の委託
各相続人にどんなものを相続させるか指定すること、それを第三者に依頼することができる。
遺産分割の禁止相続開始から5年間に限り分割を禁止するよう指定することができる。
特別受益の持戻しの免除持戻しは、相続人間の衡平を図るために行うものである。被相続人が免除の意思がある場合は、生前贈与分を相続財産に組み入れなくてもよくすることができる。ただし、遺留分に反することができない。
相続人相互の担保責任の指定担保責任の範囲を変更することができる。指定がない場合は、相続分に応じて、担保責任を負うことになる。
遺留分減殺方法の指定遺贈の減殺の順序や割合を決めること
遺贈相続人以外の人にも財産を残すことができる。
遺贈には特定遺贈と包括遺贈がある。







寄附行為財団法人を設立するための手続を寄附行為という。
信託の設定信託銀行に財産を管理・運用してもらうこと
遺言執行者の指定
または指定の委託
遺言執行者を指定すること、それを第三者に依頼すること


祭祀主宰者の指定系譜、祭具、墓などを承継する人を指定できる
生命保険の受取人の変更生命保険の受取人を変更すること

付言事項を書くことが大切

遺言事項以外の記載は遺言上の処分として法的な効果をもつものではありませんが、原則遺言には何を書いても構いませんので、遺言の動機、心情、財産配分の理由、相続人等に対する希望や感謝の言葉等を「付言事項」として遺言に書くことができます。
例えば、子供たちの仲があまり良くないので、遺言書に「兄弟仲良く」するように書きたい場合、残念ながら法律上の拘束力はありませんので、守るかどうかは相続人次第になります。しかし、遺言という最後のメッセージに家族への想いを書くことで、あなたの気持ちが相続人に強く伝わることでしょう。
また、理由があって不公平な配分をする場合や生前に伝えられなかった感謝の言葉を付言事項として残すことは、遺言の円滑な実現を図る上で重要な意味を持つと考えます。反面、場合によっては、紛争のもとになることがあります。生前贈与等についての客観的な事実に反する記載や、一部の相続人に対するいたずらな非難の言葉は避けるのが賢明です。

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